こちらの記事では、人材紹介契約書について解説します。どのような契約書なのか、またどのような項目が記載されているのかをまとめていますので、ぜひ参考にしてみてください。
人材紹介契約書とは、求人企業と人材紹介会社が結ぶ契約内容について記載された契約書を指します。こちらの契約書では、契約条項が職業安定法に違反していないかを十分に確認することが必要です。
人材紹介とは、求人企業と求職者の間に人材紹介会社が入り、直接雇用を支援するサービスです。企業から依頼を受けた人材紹介会社は、自社に登録している求職者や、新たに募集をした求職者の中から企業が求める人材の条件に合った求職者をマッチングします。選考は求人企業側が行い、書類選考や面接を経て採用となった場合には、企業と候補者の間で直接契約が結ばれます。
また人材紹介業は成果報酬制の仕組みを採用しているため、求職者が正式に雇用された際に企業から報酬が支払われます。
上記の通り、人材紹介は直接雇用を目的とした採用支援を行うサービスです。それに対して、人材派遣は、自社の社員や登録者から業務内容に適した人材を選び、派遣先の企業に派遣を行うサービスとなっています。
人材派遣の場合、派遣スタッフは人材派遣会社との雇用関係にありますが、派遣先企業の指揮の元で働くことになりますし、選考を派遣先企業が行うことはない、という点などが人材紹介と異なる部分になります。
また、人材派遣事業の場合、派遣スタッフの社会保険加入においては派遣会社の社員として加入する、派遣スタッフがスキルアップを目指せるための研修を行うなど、就業に関係するさまざまなサポートを提供している点も特徴といえます。
人材紹介契約書の必須事項には、下記のような項目があります。
こちらの項目は、取り扱う職種に関して記載を行います。職種の範囲および取り扱う地域の明示が求められるため、「全職種・国内」といった形で規定を行います。
人材紹介業において、手数料をしっかりと規定しておくことは非常に重要なポイントとなります。
通常、ほとんどの人材紹介会社における手数料は、理論年収の30〜35%と設定されています。この手数料率は、紹介する人材の専門性やスキルなどが高度になる程上がる傾向がありますが、上限は一般的に50%となっています。さらに、手数料の支払いタイミングは入社日、発生タイミングは採用決定時とするケースが多いといえるでしょう。この手数料は、厚生労働大臣に届出を行った範囲内で設定します。
また、人材の紹介を行ったものの、その採用が破談となった場合において、同じ企業に別ルートから採用された場合には手数料が発生することがあります。これは「オーナーシップ」と呼ばれていますが、通常紹介後1年程度を有効期間として定めるケースが多いといえます。
人材紹介会社は、求職者の情報や求職者の個人情報について保管・管理する責任を負っていることから、個人情報の漏洩防止・厳重な管理を行わなければなりません。このような管理規定は職業安定法でも厳格な規定が行われています。
人材紹介契約書には、返戻金制度に関する事項も記載されています。人材紹介会社によるサービスの一環として、紹介人材がもし早期に退職した場合に返金される手数料に関する規定が設けられています。こちらの制度は、通常は退職するまでの期間が長いほど返金率が下がっていくように設定されており、一般的に保証期間を3ヶ月程度としています。
また、「フリーリプレイスメント」を提供するケースもあります。これは返金による補償を行うのではなく、代わりの人材を提供する内容となっています。
上記の他、人材紹介契約書に規定すべき事項を見ていきましょう。
人材紹介契約書では、どのような業務内容を委託するのかを明確にします。求人企業が人材紹介会社に対して「人材紹介業務を委託する」という点を契約書に規定します。
また具体的な採用条件については、それぞれの求人依頼時に指定が行われるため、例えば「別途指定する採用条件を満たす人材」といった形で規定されています。
求人企業が人材紹介会社を経由せずに求職者を採用することで、手数料が支払われない状況が発生しないよう対策を行っておく必要があります。そのため、人材紹介契約書には求人企業が人材紹介を受けた求職者への直接連絡を禁止する規定が設けられることが一般的です。
通常、この規定には1年程度の直接取引禁止期間が含まれていますが、規定に違反した場合には、手数料相当額の請求が行われるケースもあります。
求人企業と人材紹介会社は、人材紹介業務を通じて営業秘密に関連する情報を共有するケースも出てきます。このようなケースに対応するため、あらかじめ秘密保持に関するルールを明確に定めておくことも非常に重要なポイントであるといえるでしょう。
この秘密保持に関する規定を定めておくことにより、お互いが情報を正しく取り扱い、信頼関係の構築が可能となります。こちらの項目に関しては、求人企業・人材紹介会社双方の当事者が、反社会的勢力に関わらないことを確認するための条項が一般的となっています。
このように、企業が反社会的勢力による被害を防ぐための対策として、契約書にて反社会的勢力の排除を表明し、補償条項として設けるケースも多くなっています。この点の記載によって、双方の企業がコンプライアンスを重視しながら社会的要求に応える姿勢を示すことが可能となります。
人材紹介契約においては、万が一の訴訟問題に備えるため、裁判所の管轄を定めておきます。ここでは、人材紹介会社の所在地や中間地点にある裁判所が指定されることが一般的となっていますが、この点を定めておくことによってもしもの場合も訴訟手続きが円滑に進められるようになります。
人材紹介契約においては、業務の効率化を図るために電子契約を活用するケースも多くなっています。この場合、電子文書に電子署名を行うことで契約締結が可能です。ただし、この場合には契約書に「本契約の成立を証するため、本書の電磁的記録を作成し、甲および乙が合意の後、電子著名を施し、各自その電磁的記録を保管する。」といった条項の明記を行います。
また、インターネット上には人材紹介契約書の雛形が多く用意されています。契約書作成の際に雛形を活用する際には、事前にリーガルチェックを受け、雛形に記載されている内容が法令違反にならないか慎重に判断することが大切です。また、法改正によりその雛形が使用できなくなっている可能性も考えられるため、古い雛形を使わないように注意する必要があります。
こちらの記事では、求人企業と人材紹介会社の間で取り交わされる人材紹介契約について紹介してきました。サービスを提供する上では、さまざまな内容をあらかじめ規定しておくことが必要になってきます。こちらの記事を参考に、どのような内容が契約書に記載されるのかを知っておきましょう。
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